公開日:2025年8月5日

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はじめに
まず、大前提として知っておいていただきたいのは、労災保険は営利企業が運営しているものではないということです。私たちが加入する健康保険や年金と同じように、日本国政府が運営しています。
日本政府が運営しているということは、利益を追求する必要がない、ということ。
これが、労災保険の保険料がメチャクチャ安い最大の理由なんです。
労災保険の基本的な対象は、以下の2点です。
- 労働者の業務災害、通勤災害に特化
- プライベートな時間中のケガ、病気は対象外
全国に約7,000万人もの労働者がいるため、労災保険料も莫大に集まります。
そのため、労災保険料率は非常に安いという特徴があります。
民間保険との圧倒的な差
民間の傷害保険や生命保険は、利益を追求しなければならない民間会社が運営しています。そのため、どうしても保険料は高くなりがちです。
例えば、フリーランスの労災保険(特別加入)の労災保険率は、なんと1000分の3(0.3%)です。
当フリーランス保険組合では、休業補償が1日あたり8,000円必要であれば、年間わずか22,950円で特別加入することができます。
これで、治療費無料から、万が一死亡した際の給付までをカバーできるのは、奇跡的に労災保険率が低く、かつ回収率(保険金支払い対象となる事故の発生率)も高いからなんです。
傷害保険と生命保険、それぞれの役割
傷害保険は、民間の損害保険会社が運営しています。保険料を受け取り、加入者が事故によってケガをした場合に、入院、通院、手術、死亡、後遺障害などに対して保険金が支払われる保険です。
ただし、重要な点があります。傷害保険は「ケガによる損害を補償する保険」です。
そのため、死亡や病気は対象外となるケースがほとんどです。これ、意外と知られていませんよね。
生命保険は、万一のときの死亡保険金や、病気になったときの医療保険を指します。こちらも、民間会社が運営しています。
労災保険は、実はハイブリッドな保険!
実は、労災保険は「傷害保険+生命保険」のハイブリッドな保険なんです。
仕事中のケガ、病気、死亡、障害のすべてに対して保険の支払いをする、まさに民間の傷害保険と生命保険の役割を兼ね備えた万能な保険と言えます。
さらに、通勤途中のケガ、死亡、障害にも対応しているため、国の労災保険は、フリーランスの方が最初に検討すべき選択肢の一つと言えるでしょう。
まとめ
労災保険は、本来、労働者が強制的に加入する保険です。しかし、フリーランスのように個人事業主であっても、労働者と同じような仕事をしている人がたくさんいます。
そこで、そうしたフリーランスの方々が任意で労災保険に加入できる制度が、労災保険の特別加入です。
「任意」と聞くと、「入っても入らなくてもいい」と思ってしまうかもしれませんが、安い保険料で手厚い補償を考えるなら、ぜひフリーランスの労災保険特別加入を検討してみてください。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。




