公開日:2025年9月17日

この記事はこんな方におすすめです
フリーランスの「万が一」に備える!
フリーランスとして働くあなたは、日々の仕事に追われ、もしもの時の備えは後回しになっていませんか?
会社員と違い、仕事中のケガや病気、万が一の事故に対するセーフティネットは、すべて自分で用意しなければなりません 。
特に、予期せぬケガや病気は収入に直結するため、大きな不安要素となります 。
この記事では、フリーランスにとって最も基礎的で重要な保険である「労災保険」を第一に、それを補うための「民間の保険」の活用方法をご紹介します 。
まずは知っておきたい「労災保険」の特別加入
会社員とフリーランスの労災保険の違い
会社員は、業務中や通勤中にケガをしたり病気になったりした場合、労災保険から給付を受けられます 。
しかし、フリーランスは会社に雇用されていないため、通常の労災保険の対象にはなりません 。
そのため、業務中や通勤中の事故でケガをしても、補償がないのが現状です 。
フリーランスの労災保険特別加入とは
フリーランスが仕事中の万が一に備えるためには、労災保険への「特別加入」がおすすめです 。
これは、本来労災保険の対象とならないフリーランスや自営業者が、労災保険に任意で加入できる制度です 。
特別加入することで、会社員と同様に手厚い補償が受けられます 。
労災保険特別加入で得られる3つの安心
- 医療費の負担がなくなる
業務中や通勤中にケガや病気をした場合、労災保険が適用されます。
病院の治療費や薬代を自分で支払う必要がありません 。 - 休業中の収入を補償
お仕事中の事故が原因で働けなくなった場合、4日目から休業補償給付が受けられます 。給付額は、給付基礎日額(平均賃金)の80%相当額です 。
これにより、収入が途絶える心配が軽減されます 。 - 万が一の事態にも対応
お仕事中や通勤中の事故で後遺障害が残った場合や、不幸にも亡くなられた場合にも、年金や一時金が支給されます 。
障害が残った場合は障害等級に応じて年金または一時金が、亡くなられた場合は遺族に年金や一時金が支給されます 。
このように、労災保険の特別加入は、フリーランスとして働く上で欠かせないセーフティネットといえるでしょう 。
労災保険にプラスしてリスクに備える「民間の保険」
労災保険は、あくまでも業務や通勤中の事故が原因で起こったケガや病気を補償するものです 。
そのため、風邪などの業務とは関係のない病気で働けなくなった場合は、労災保険の対象にはなりません 。
労災保険とかぶらない、相乗効果を生む民間の保険を検討しましょう 。
① 傷害保険(ケガの保険)
傷害保険は、「急激」「偶然」「外来」の3つの条件を満たすケガを補償する保険です 。
労災保険がカバーできないプライベートのケガも補償対象となります 。
労災保険との違いと組み合わせるメリット
補償範囲の拡大:
労災保険は業務中・通勤中のケガに限定されますが、傷害保険は24時間365日、プライベートのケガも補償対象となります 。
スポーツ中の捻挫や、外出中に転んで骨折したといったケースでも補償が受けられます 。
給付金のつなぎ:
労災保険の給付は治療費や休業補償が中心です。
傷害保険は通院1日目から給付金が出る商品もあります。
労災保険の給付金が出るまでのつなぎや、自己負担分を補うことができます 。
保険料:
傷害保険はシンプルな設計のため、保険料が比較的安いことが多いです 。
②医療保険
医療保険は、病気やケガで入院・手術をした際に給付金を受け取れる保険です 。
傷害保険と異なり、病気による入院や手術も補償の対象となる点が大きな特徴です 。
メリット
病気による入院・手術もカバーできるため、幅広いリスクに備えられます 。
がん保険や女性疾病特約など、個人のニーズに合わせてカスタマイズできる商品もあります 。
デメリット
傷害保険と比べると、保険料が高くなる傾向にあります 。
既往症など、加入時の条件によっては補償対象外となる特定の病気もあります 。
③所得補償保険・就業不能保険
病気やケガで働けなくなった際の収入減少に備えるための保険です 。
フリーランスの場合、会社員と違って傷病手当金がありません。
病気やケガで働けなくなった際の収入減少リスクは特に大きいと言えます 。
これらの保険は、働けない期間の収入を補うことができます 。
所得補償保険と就業不能保険の違い
所得補償保険 | 就業不能保険 | |
取り扱い | 主に損害保険会社 | 主に生命保険会社 |
保険期間 | 1年更新など短期が中心 | 65歳満了等、長期が中心 |
免責期間 | 7日程度と短い商品が多い | 30日、60日等長い商品が多い |
保険料 | 比較的安価な傾向 | 比較的高い傾向 |
どちらが向いているか?
所得補償保険:
風邪やインフルエンザ、骨折などで短期間だけ働けなくなるリスクに備えたい人、すぐに給付金を受け取りたい人、保険料を抑えたい人に向いています 。
就業不能保険:
がん、脳卒中、精神疾患など、治療が長期にわたる可能性のある病気に備えたい人、定年までの安心を得たい人、ある程度の貯蓄があり最初の数ヶ月の収入減少は自分でカバーできる人に向いています 。
まとめ
いかがでしたか?
お仕事をする上で労災保険は、フリーランスにとって最も手厚いセーフティネットと言えます 。
これに加え、ご自身の働き方やライフスタイルに合わせて民間の保険を組み合わせることで、業務中・通勤中のリスクだけでなく、プライベートでのケガや病気による収入減にも備えることができます 。
労災保険と民間の保険をうまく組み合わせて、安心してフリーランスとして活躍しましょう 。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。