公開日:2025年10月7日

この記事はこんな方におすすめです
はじめに
こんにちは!フリーランス保険組合です。
このページを見てくださっているあなたは、もしかしたら造船のお仕事をされているフリーランスの方かもしれませんね。
「造船の仕事は建設業じゃないから、労災保険には入れないんじゃないか?」
「元請会社から労災保険に入るように言われたけど、どうしたらいいかわからない…」
もしかしたら、そんな風に不安に思っていませんか?ご安心ください。
毎日たくさんのフリーランスの方から、労災保険加入についてのご相談をいただいています。そして、その中には、造船業で働いている方もたくさんいらっしゃいます。
造船業で働くフリーランスの方も、国の労災保険に特別加入できるんですよ。
この記事では、造船業のフリーランスの方が知っておくべき労災保険について、わかりやすくお話ししていきますね。
造船業は建設業じゃない?労災保険は入れるの?
造船業と聞くと、なんだか特殊な仕事のように感じられますよね。
そして、多くの方が「建設業とは違う」と考えていらっしゃると思います。
その通りです、造船業は建設業ではありません。
では、建設業ではない造船業で働くフリーランスは、労災保険に加入できないのでしょうか?
答えは「いいえ、そんなことはありません」です。
国の労災保険は、会社に勤めている人がお仕事中にケガをしたり、病気になったりしたときに、治療費や休業補償をしてくれる、とても大切な制度です。
でも、フリーランスには、この労災保険が適用されません。会社員ではないからです。
だからこそ、労災保険の「特別加入制度」というものがあるんです。
この特別加入制度は、本来労災保険の対象ではないフリーランスのような人でも、特別に労災保険に加入することを認める制度です。
そして、この制度は、特定の業種で働くフリーランスであれば、誰でも利用できるわけではありません。
国の法律で「こういうお仕事の人は特別加入できますよ」と定められています。
その中に、「造船業」も含まれています。
ですから、造船業で働くフリーランスの方も、安心して労災保険に特別加入できます。
「でも、造船所の中には、色々な仕事があるよね?」
そう思われたかもしれませんね。
例えば、溶接、塗装、配管、電気工事など、様々な職種のフリーランスの方がいらっしゃると思います。
どのような仕事であっても、造船所で働くフリーランスの方であれば、基本的に労災保険の特別加入の対象になります。
なぜ、フリーランスの労災加入が元請会社にとって重要なのか?
造船業の元請会社として、優秀なフリーランスに仕事を依頼することは、プロジェクトの成功に不可欠です。
しかし、そこで見過ごされがちなのが、フリーランスの労災保険加入状況です。
「フリーランスだから、自己責任でしょ?」
そう思っていませんか?
実は、もしもフリーランスが仕事中に事故にあった場合、元請会社も無関係ではいられません。
安全配慮義務のリスク:元請会社には、下請け業者やフリーランスに対して、安全な作業環境を提供する「安全配慮義務」が課されています。もし労災事故が起き、元請会社の安全管理に問題があったと判断されれば、損害賠償を求められる可能性があります。
社会的な信用の失墜:事故が起きると、企業の社会的信用は大きく損なわれます。安全管理を軽視しているという評判が立てば、優秀なフリーランスが集まらなくなり、今後の事業運営にも悪影響を及ぼしかねません。
プロジェクトの遅延:事故が起きれば、当然ながらそのフリーランスは作業を続けることができず、プロジェクト全体が遅れてしまいます。 これらのリスクを避けるためにも、フリーランスが労災保険に特別加入しているかどうかを確認することは、非常に重要なのです。
フリーランスに労災加入を促すには?
どのようにフリーランスに労災保険の加入を促せば良いか、悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
直接的に「入ってください」と伝えるのは気が引けるかもしれません。
そんな時は、以下のような方法で、加入の重要性をやさしく伝えてみてください。
契約時の確認項目に加える:業務委託契約書に、労災保険の特別加入状況を確認する項目を入れることを検討しましょう。「もしもの時のために、お互いのリスクを減らす目的です」と伝えれば、相手も納得しやすいです。
情報提供のサポート:多くのフリーランスは、労災保険の特別加入について「難しそう」「どこに頼めばいいかわからない」と感じています。
そこで、私たち「フリーランス保険組合」のような専門団体を紹介してあげてください。
毎日フリーランスの方から、労災保険加入のご相談を受けていますので、安心して任せられることを伝えてあげましょう。
安全講習の実施:定期的な安全講習に、フリーランスも招待しましょう。
その際に、労災保険の重要性についても触れることで、安全意識を高めることができます。
フリーランスが安心して働ける環境を整えることは、元請会社としての信頼を高め、ひいては優秀な人材を確保することにもつながります。
まとめ
造船業の元請会社様にとって、フリーランスの労災保険加入は、もはや他人事ではありません。
この記事でお伝えしたように、フリーランスが労災保険に加入していない状態で万が一の事故が起きた場合、元請会社様も安全配慮義務違反や社会的信用の失墜といった大きなリスクを負うことになります。
ですが、心配はいりません。造船業で働くフリーランスは、国の労災保険に特別加入できます。
そして、その手続きは私たちがサポートできます。
いかがでしょうか?フリーランスの労災加入は、元請会社様のリスクを減らすだけではありません。
それは、現場の安全性を高め、お互いに信頼し合える強固な協力体制を築くための、重要な一歩となるのです。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。



