メンテナンス作業と据付工事、両方の現場を守る「国の労災保険」活用術

この記事はこんな方におすすめです

  • メンテナンス(保守点検)がメインだが、たまに「据付・交換工事」も請け負う方
  • 元請けから「民間の損害保険ではダメ」と言われた方
  • 元請けから「国の労災証明書」を求められ、今の保険で通るか不安な方

はじめに

メンテナンス業務に加え建設に付随する工事も行うなら、国の「フリーランス労災保険」と「建設業の一人親方労災保険」の2重加入がおすすめです。

作業内容で適用保険が異なるため、両方加入することであらゆる現場のケガに対し万全な補償を受けられます。

 メンテナンス20年のベテランが直面した「保険の壁」

今回は、当組合にご相談いただいたメンテナンス業20年の加藤様(仮名)のエピソードをご紹介します。

加藤様は長年会社員として勤めた後、独立して企業向けの保守点検をメインに活動されています。
ところが、ある時「今の保険では現場に入れない」という、独立以来最大の課題にぶつかりました。

加入のきっかけ:加藤様(仮名)が抱えていた悩み

加藤様からお電話をいただいた際、これまでの苦労と現状の課題を詳しく伺いました。

  • かつて「建設業の労災」を断られた経験
    独立当初、国の労災保険に入ろうと建設業の窓口へ行かれましたが、「メンテナンス作業は建設業ではない」と加入を断られてしまいました。
    そのため、やむを得ず民間の損害保険で備えてこられたという経緯があります。
  • 「国の労災保険」を強く求められた
    現在、大手企業の現場ではコンプライアンスが厳格化しています。
    これまで頼りにしていた民間保険では「国の労災保険(特別加入)の証明書」の代わりにならず、現場入場を認められないケースが出てきました。
  • 「点検」と「工事」の境界線に悩んでいた
    加藤様の仕事は定期検査がメインですが、設備の入れ替えなど「工事」にあたる作業も発生します。
    どちらか一方の保険だけでは、全ての業務をカバーできないリスクがあることを知り、確実な解決策を探されていました。

作業内容別:どちらの労災保険が適用される?

メンテナンス業の皆様が現場で迷いやすい「作業内容と保険の区分」を一覧にしました。

ご自身の普段の業務を思い浮かべながら、どの作業がどの保険に対応しているか、ぜひ一緒にチェックしてみましょう。

作業カテゴリー主な作業内容(例)適用される労災保険
メンテナンス業務設備の定期点検、清掃、動作確認、消耗品の交換、故障診断、調整作業フリーランス労災保険

(国の労災保険:特定フリーランス事業)
建設・据付業務新規設備の設置、大規模な配管工事、壁や床の解体を伴う交換、足場を組んでの作業建設業一人親方労災保険

(国の労災保険)

 国のフリーランス労災保険と一人親方労災保険の「2重加入」が正解

加藤様のように「点検」と「工事」の両方にまたがる働き方の場合、メンテナンス用の「国のフリーランス労災保険」と「国の建設業の一人親方労災保険」の2つに加入することが認められています。

2重加入をすることで、点検中のケガも、工事中の事故も、漏れなく国の手厚い補償(治療費自己負担ゼロなど)を受けることが可能です。

元請け企業に対しても「あらゆる業務に対して適切に、国の保険を完備している」という高い信頼を示すことができます。

まとめ

ご相談後、加藤様からはこのような温かいメッセージをいただけました。

「昔、加入を断られた経験があったので、点検と工事、どちらもカバーできる方法が見つかって本当に安心しました。」

メンテナンス業の皆様、現場での安心を確かなものにするために、国が用意した2つの特別加入制度を賢く活用してみませんか?

「自分の作業割合だとどちらを重視すべき?」
「2つ加入した場合の具体的な手続きは?」

そんな疑問があれば、ぜひ当組合へお気軽にお問い合わせください。
スタッフが、あなたにとっての最善ルートをご提案します。

ご注意:この記事は2026年3月25日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
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