公開日:2026年5月12日
ID:26001

この記事はこんな方におすすめです
はじめに
フリーランスの方と一緒にお仕事をする際、元請企業として「もし現場や業務中に事故が起きたら?」と考えたことはありますか。
「うちは小規模な案件だから、契約書なんて大げさなものは必要ないかな?」
「メールの履歴があるから、わざわざ書類にしなくても大丈夫だよね?」
もしそう思われているなら、少しだけ立ち止まって考えてみてください。
実は、万が一の事故が起きたとき、会社を守ってくれるのは「正しく交わされた契約書」と「国の労災保険」なんです。
今回は、元請企業様が知っておくべきリスクと備えについて解説します。
フリーランスに仕事を頼むときの業務委託契約書の重要性
フリーランスの方にお仕事を依頼する際、契約書は「何を、いつまでに、いくらで」行うかを明確にするための大切なツールです。
特に、フリーランスが国の労災保険(特別加入)を利用する場合、契約書は「その事故が本当に業務中に起きたものか」を証明する重要な根拠書類になります。フリーランスは会社員と違って勤務時間の管理が難しいため、業務範囲を定義した書類がないと、労災として認められないケースもあるのです。
お互いがプロとして安心して働くために、まずは業務内容を明文化した契約書を交わすことがスタートラインになります
フリーランスと業務委託契約書類をつくらない法律でのリスク
2024年に施行された「フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)」により、企業がフリーランスに発注する際のルールが変わりました。
個人で活動するフリーランス(特定受託事業者)に対して業務委託をする場合、業務内容や報酬額、支払期日などを書面または電磁的方法(メール等)で明示することが、元請側の義務となりました。
もしこれを怠ると、行政指導の対象となるリスクがあります。
「いつも頼んでいる人だから」という甘えは禁物です。法律を遵守し、しっかりとした契約書(または明示書類)を作成することは、企業のコンプライアンスを守る上でも不可欠なのですよ。
元請企業のリスクを減らす!「国の労災保険」への加入勧奨
元請企業様がリスクを最小限にし、かつフリーランスの方と良好な関係を築くために大切なのが、労災保険への加入を勧めてあげることです。
フリーランスが自ら「国の労災保険(特別加入)」に入っていれば、万が一の際の治療費や休業補償が国から給付されます。これは元請企業にとっての賠償リスク軽減になるだけでなく、フリーランスの方にとっても「自分の働き方を大切に考えてくれている」という安心感や信頼につながります。
「万が一の時もあなたが困らないように、国の労災保険に入っておいてね」と一言添えることは、自社を守る防衛策であると同時に、大切なビジネスパートナーを思いやる最高の配慮でもあるのです。
労災が起きたとき業務委託契約書類がないときのリスク
「国の労災保険があるから安心」と思っていても、その大前提となるのは適正な契約書の存在です。
客観的な仕事の証拠がないと、事故が業務外のものと判断される可能性があります。
その事故が「業務委託契約に基づいた作業中」であることを証明できなければ、保険金が正しく給付されないかもしれません。
そうなると、フリーランス本人やその家族から、元請企業に対して「安全配慮義務違反」による損害賠償を直接請求されるケースもあります。
契約書という裏付けがない中でのトラブルは、解決までに多大な時間と費用がかかり、築いてきた信頼関係も一瞬で崩れてしまう恐れがあります。
まとめ
フリーランスの方と安心してお仕事を進めるためには、適切な契約書の作成と、国の労災保険への加入確認、この2つをセットで整えることが何よりも大切です。
契約書で責任の範囲を明確にし、労災保険で万が一の補償を担保する。この備えがあるからこそ、お互いにプロとして最高のパフォーマンスを発揮できる信頼関係が生まれます。
フリーランスとのより良い関係づくりのためのフリーランスの労災保険は、フリーランス保険組合にお任せください。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。


