建設業の労災保険じゃダメ?造船業の一人親方が知らずに損する落とし穴

建設業の労災保険じゃダメ?造船業の一人親方が知らずに損する落とし穴

この記事はこんな方におすすめです

  • 造船業の一人親方さま
  • 建設業の一人親方労災保険に特別加入中の造船業の一人親方さま
  • 造船業の一人親方さまと契約している造船会社の方

はじめに

建設業造船業は、一見似ているようで、実はまったく異なる仕事です。

しかし、専門職種が重複しているため、造船業の一人親方さまが、誤って「建設業の一人親方労災保険」に特別加入しているケースが見受けられます。

この記事では、造船業の一人親方さまや、関係者の皆さまに向けて、なぜ「建設業」ではなく「フリーランス保険組合」の労災保険特別加入を選ぶべきなのか、その理由を詳しく解説します。

建設業と造船業は「似て非なるもの」

まず、建設業と造船業の根本的な違いからご説明します。

建設業は、土地に定着し、移動しないものを造る仕事です。一方、造船業は、常に波に揺られ、移動する船を造る仕事です。

この違いは、内装工事一つとっても、求められる技術に大きな差を生みます。建設業の内装は、ドアが勝手に開く心配はありませんが、造船の内装では、常に揺れに耐えられるよう、ドアが開かない工夫や、多少の歪みにも壁紙が剥がれたり割れたりしない特殊な技術が求められます。

このように、作業の性質が異なるため、労災事故のリスクも異なります。

労災保険率の大きな違い

造船業の一人親方さまが、建設業の一人親方労災保険に特別加入すると、労災保険率が5.6倍も高くなってしまいます。これは、過去に労災事故が多かった建設業の保険率が高く設定されているためです。

造船業の一人親方さまが特別加入できるフリーランス保険組合の労災保険特別加入は、2024年(令和6年)11月1日に施行されたばかりで、現時点では造船業の労災事故の統計がありません。
そのため、まずは最も低い労災保険率で運用し、数年後に見直すことになっています。

現在、造船業でありながら建設業の労災保険に加入している一人親方さまは、以下の2つの大きなデメリットを抱えている可能性があります。

  • 労災事故に遭っても、補償されない可能性がある
  • 高い保険料を支払っている

このような状況を避けるためにも、造船業の一人親方さまは、フリーランス保険組合の労災保険特別加入への切り替えをおすすめします。

専門分野が重なる落とし穴

建設業と造船業は

大工工事左官工事とび工事
石工事屋根工事
電気工事管工事
タイル・れんが・ブロック工事 鋼構造物工事
鉄筋工事舗装工事
しゅんせつ工事板金工事
ガラス工事塗装工事
防水工事内装仕上工事
機械器具設置工事熱絶縁工事
電気通信工事造園工事
建具工事水道施設工事
消防施設工事解体工事

など多くの専門工事が重複しています。

そのため、建設業の一人親方団体や、その担当者が、造船業の一人親方さまを誤って建設業の労災保険に加入させてしまうケースが起こりえます。

なぜフリーランス保険組合を選ぶべきなのか?

フリーランス保険組合は、造船業に従事する一人親方さまが安心して労災保険に特別加入できる、厚生労働大臣の認可を受けた団体です。

  • 信頼できる運営体制
    • 親団体は、建設業専門の労働保険事務組合RJC、および建設業の一人親方さま専門の一人親方労災特別加入事務センター(略称:一人親方労災保険RJC)です。
    • 理事長は特定社会保険労務士であり、1992年(平成4年)から33年間にわたり、建設業専門の社会保険労務士事務所を経営しています。
    • 厚生労働省や社会保険労務士会から懲戒処分を受けたことはなく、安心と実績のある一人親方団体です。
  • 造船業専門の担当者がいる
    • 造船業の一人親方さまは、造船業の専門知識を持った担当者がいる団体を選ぶことが重要です。フリーランス保険組合には、造船業の業務内容を深く理解した担当者が在籍しています。

まとめ

フリーランス保険組合は、造船業に従事する一人親方さまからの加入が多いことも特徴の一つです。

「おいしいフランス料理を食べたいなら、イタリア料理のお店には行きませんよね。」

それと同じように、造船業の一人親方さまは、建設業の一人親方労災保険に特別加入するのではなく、専門特化した保険を選ぶことが、ご自身を守る上で非常に重要となります。

まずは、お気軽にお申し込みください。その後、専門の担当者よりご連絡させていただきます。

ご注意:この記事は2025年8月12日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
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