清掃業で独立予定 フリーランスの労災保険に入れる?

この記事はこんな方におすすめです

  • これからフリーランスとして開業する予定の方
  • 企業から仕事を受ける予定だが、まだ契約書がない方
  • 清掃業・ビルメンテナンス業で労災保険を探している方
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はじめに

今回は、フリーランス保険組合へ
お電話で寄せられたご相談をご紹介します。

ご相談いただいたのは、
9月から清掃業で開業予定の
福田さん(仮名)です。

マンションの日常清掃や床面洗浄のほか、
高所で窓ガラスを清掃する仕事も
予定されています。

ただ、まだ開業前。

仕事を依頼してくれる企業は決まっているものの、
業務委託契約書はまだ手元にありません。

「契約書がなくても、
フリーランスの労災保険に入れるの?」

今回は、開業前のフリーランスが
特別加入を考えるときに確認したいポイントを、
福田さんのご相談をもとに解説します。

開業前で契約書がなくても労災保険に入れる?

9月から開業予定ですが、まだ業務委託契約書がありません。
それでもフリーランスの労災保険に申込みできますか?

結論からいうと、
開業前で契約書がまだなくても、企業等から業務委託を受ける見込みがあれば、特別加入の対象になり得ます。

厚生労働省では、企業等から業務委託を受けている方に加え、
企業等から業務委託を受ける「意向・見込み」がある場合も、
特別加入できると案内しています。

そのため、

  • これから開業する
  • 仕事を依頼してくれる企業は決まっている
  • ただし、まだ契約書を交わしていない

という段階だからといって、
それだけで対象外になるわけではありません。

福田さんも、これから企業との取引を始める予定でした。

そこで次に確認したのが、
「企業と仕事をする予定を何で確認できるか」でした。

契約書がない。LINEのやり取りでも確認できる?

契約書や請求書はまだありません。企業とのやり取りがLINEに残っている場合でも大丈夫ですか?

当組合では、お申込み時に
企業等とのBtoB取引を確認できる資料をご提出いただいています。

例えば、次のようなものです。

  • 業務委託契約書
  • 請求書
  • 領収書
  • その他、BtoBのやり取りが確認できるもの

しかし、開業前であれば、
まだ請求書や領収書がないこともあります。

そのような場合は、
企業との仕事の予定が確認できるメールやLINEなどのやり取りを、確認資料としてご案内する場合があります。

大切なのは、単にメッセージ画面があればよい、
ということではありません。

誰と誰のやり取りなのか、
どのような仕事を依頼する予定なのかなど、
企業との業務委託の予定を確認できる内容が必要です。

福田さんの場合も、企業とのやり取りを確認し、
提出できる資料を準備してから
申込みを検討することになりました。

ゴンドラやロープを使う窓ガラス清掃も対象?

床面清掃だけでなく、ゴンドラやロープを使った高所での窓ガラス清掃もあります。
この仕事も同じ労災保険でよいのでしょうか?

ここは、仕事内容を具体的に確認することが重要です。

特定フリーランス事業では、
企業等から業務委託を受けて行う幅広い仕事が
特別加入の対象になっています。

一方で、仕事内容によっては、
すでに別の特別加入制度が設けられている
事業や作業に該当する場合があります。

そのため、
「清掃業だから大丈夫」と職業名だけで判断せず、
実際にどのような作業をするのか確認することが大切です。

例えば、日常清掃や床面洗浄だけなのか、
高所で窓ガラスを清掃するのか、
設備の取付けや修理なども行うのかによって、
確認すべき内容が変わることがあります。

また、実際に事故が起きた場合の労災保険給付は、
事故の状況や業務との関係などをもとに、
労働基準監督署が個別に判断します。

高所作業など仕事内容に不安がある場合は、
申込み前に作業内容をできるだけ具体的に伝えて
確認しておくとよいでしょう。

給付基礎日額5,000円は選べる?

給付基礎日額は5,000円を希望しています。5,000円も選べますか?

はい。

給付基礎日額5,000円は、国が定めている選択肢の一つです。

給付基礎日額は、労災保険の給付額を計算するときの
基礎となる金額です。

制度上は3,500円から25,000円までの間で、
あらかじめ定められた金額から選択します。

ただし、お支払い方法によって選択できる金額が異なります。
「一括支払い」なのか「毎月支払い」なのかで
表示される給付基礎日額が変わってきますので、
お見積り画面で再度ご確認ください。

仕事中や通勤中のけがも労災保険の対象?

福田さんからは、
仕事中だけでなく通勤中のけがについても
ご質問がありました。

労災保険へ特別加入すると、
仕事が原因となったけがや病気だけでなく、
所定の要件を満たす通勤中の災害も
労災保険給付の対象となる場合があります。

ただし、けがをしたから自動的に給付されるのではありません。

実際の事故状況や仕事・通勤との関係をもとに、労働基準監督署が個別に判断します。

まとめ

福田さんのように、
これから独立する方の場合、

「まだ契約書も請求書もないから、
労災保険には入れないのでは?」

と心配されることがあります。

しかし、企業等から業務委託を受ける
意向や見込みがある場合は、
特定フリーランス事業の対象になり得ます。

開業前の方は、まず

  • 企業から仕事を受ける予定があるか
  • その予定を確認できる資料があるか
  • 実際にどのような作業をするのか

この3点を整理しておくと、
申込み時の確認がしやすくなります。

契約書がまだないからと諦める前に、
企業とのメールやLINEなど、
仕事の予定が分かるやり取りが残っていないか
確認してみてください。

公的な参考資料

厚生労働省「令和6年11月1日から『フリーランス』が労災保険の『特別加入』の対象となりました」

令和6年11月1日から「フリーランス」が労災保険の「特別加入」の対象となりました
令和6年11月1日から「フリーランス」にも対象を拡大した労災保険の「特別加入」に関係する資料を掲載しています。

厚生労働省「特別加入保険料算定基礎額表」

・労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則(◆昭和47年03月31日労働省令第8号)

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ご注意:この記事は2026年8月27日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。