公開日:2026年5月14日
最終更新日:2026年9月30日

この記事はこんな方におすすめです
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はじめに
「美容室の席を借りて、フリーランス美容師として働いています。これはBtoBになるのでしょうか?」
面貸しやシェアサロンで働く美容師の方は、サロンとの契約があるため、企業との取引があるように見えるかもしれません。
しかし、場所を借りていることと、サロンから美容業務を委託されていることは同じではありません。
労災保険への特別加入を考えるときは、「面貸し」という働き方の名前ではなく、誰から、どのような仕事を委託されているのかを確認することが大切です。
面貸し美容師ならBtoBになる?
結論からいうと、「面貸しで働いている」という事実だけでは、BtoB取引があるとは判断できません。
特定フリーランスの労災保険では、企業や個人事業主などの事業者から業務委託を受けているかどうかが重要になります。
そのため、まず確認したいのは、サロンとの契約が「美容業務の委託」なのか、それとも単に「場所を利用するための契約」なのかという点です。
ポイント
「面貸し」「シェアサロン」「業務委託」といった呼び方だけで判断せず、実際の契約内容と仕事の受け方を確認しましょう。
まずはサロンとの関係を3つに分けて考えよう
同じようにサロンで働いていても、契約の形は人によって異なります。
代表的な3つのケースで整理してみましょう。
ケース1|サロンから美容業務を委託されている
美容室やサロンを運営する事業者から、カットやカラーなどの美容業務を委託されているケースです。
この場合は、サロンと美容師との間に企業等からの業務委託があるかを確認します。
業務委託契約書、請求書など、サロンとの取引内容が分かる資料があれば確認しやすくなります。
ケース2|場所だけ借りて、自分のお客様に施術する
美容室やシェアサロンの席だけを借り、自分で集客したお客様へ施術しているケースです。
お客様から直接予約を受け、施術料金も自分で受け取っている場合などが考えられます。
この場合、サロンと契約しているからといって、それだけでサロンから美容業務を委託されているとは限りません。
サロンとの契約が場所の利用契約だけなのか、美容業務の委託も含まれているのかを確認しましょう。
ケース3|シェアサロンを利用している
シェアサロンの場合も考え方は同じです。
シェアサロン運営会社と契約していても、その契約が「席や設備を利用する契約」なのか、「美容業務を受ける契約」なのかで関係が異なります。
「会社と契約している=BtoBの美容業務を受けている」ではないことに注意しましょう。
一般のお客様から直接予約を受けている場合は?
面貸し美容師の方に多いのが、自分のお客様から直接予約を受けて施術する働き方です。
ここで知っておきたいのが、特定フリーランス事業と「一般のお客様との取引」の関係です。
厚生労働省では、企業等から業務委託を受けていない方で、消費者からのみ業務委託を受けている場合は、原則として特定フリーランス事業の対象外としています。
一方、企業等から美容業務の委託を受けている場合には、それと同種の美容業務について一般のお客様から直接依頼を受ける仕事も対象になり得ます。
つまり、一般のお客様から直接施術料金を受け取っているからといって、それだけで加入できないと決まるわけではありません。
まずは、企業等から美容業務の委託を受けているかどうかを整理することが重要です。
今は一般のお客様だけでも、加入できる場合がある
現在は自分のお客様だけに施術していて、サロンなどの事業者から美容業務を受けていない方もいるでしょう。
厚生労働省では、現在企業等から業務委託を受けていない場合でも、今後、企業等から業務委託を受ける意向や見込みがある場合は特別加入できるとしています。
そのため、「今は個人のお客様しかいないから対象外」と自分だけで判断せず、今後の仕事の予定も含めて確認しましょう。
注意
企業等から美容業務を受ける予定や意向がなく、一般のお客様との取引だけを行う場合は、原則として特定フリーランス事業の対象にはなりません。
BtoBか迷ったら、ここを確認
面貸しやシェアサロンで働いている方は、次のポイントを整理してみてください。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 誰から仕事を受けている? | サロン・会社などの事業者か、一般のお客様か |
| サロンとの契約は? | 美容業務の委託か、場所の利用契約か |
| 誰に請求している? | サロンに請求しているか、お客様から直接受け取るか |
| 仕事の内容は? | サロンからカット・カラーなどを依頼されているか |
| 今後の予定は? | 事業者から美容業務を受ける予定・意向があるか |
特に大切なのは、「サロンを利用しているか」ではなく、「サロンから美容業務を委託されているか」という点です。
申込みではBtoBを何の書類で確認する?
フリーランス保険組合では、申込みの際に、企業等との取引が分かる確認書類をご提出いただいています。
たとえば、次のような書類です。
- 業務委託契約書
- 請求書
- 領収書
- その他、BtoBのやり取りが確認できるもの
面貸し美容師の場合は、書類があるかどうかだけでなく、その書類から「サロンからどのような仕事を受けているのか」が確認できるかもポイントになります。
契約書がない場合の確認書類については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
「面貸しです」だけでなく、仕事の流れを伝えよう
加入について相談するときに、「面貸し美容師です」とだけ伝えても、取引関係までは分かりません。
たとえば、次のように具体的に整理すると分かりやすくなります。
例1
「美容室から業務委託を受けて、サロンのお客様にカットやカラーをしています。」
例2
「シェアサロンの席だけを借りて、自分で集客したお客様に施術しています。料金もお客様から直接受け取っています。」
このように、誰から仕事を受け、誰に施術し、誰から料金を受け取っているのかまで整理すると、確認がスムーズです。
美容師の労災保険をもっと知りたい方へ
美容師が労災保険に特別加入できる仕組みや、対象となる働き方をまず知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
面貸しや業務委託美容師を起用しているサロンオーナーの方は、こちらの記事も参考になります。
まとめ|「面貸し」という名前だけでBtoBを判断しない
面貸しやシェアサロンで働いているからといって、それだけでBtoB取引があるとは判断できません。
確認したいのは、サロンなどの事業者から美容業務そのものを委託されているかどうかです。
場所を借りて自分のお客様だけに施術しているのか、サロンから美容業務を受けているのかによって、確認する内容は変わります。
「自分の場合はどちらになるのか分からない」という方は、サロンとの契約内容や仕事の流れが分かる資料を準備したうえで、フリーランス保険組合へご相談ください。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。





