『あと30分』が命取り メンテナンス業の熱中症対策

この記事はこんな方におすすめです

  • 「あと1件だけ」が口ぐせになっているメンテナンス業の方
  • 夏場でも休憩より作業を優先してしまう一人親方
  • 万が一に備えて労災保険を検討しているフリーランスの方
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はじめに

「あと30分だけ。」

この夏、この言葉を何回言いましたか?

「室外機あと1台。」
「点検あと1件。」
「この配管だけ終わらせよう。」

気付けば昼飯を後回し。
水を飲むのも後回し。
休憩も後回し。

その”あと30分”が、一番危ない時間です。

メンテナンス業は、暑い仕事ではありません。
逃げ場のない暑さと戦う仕事です。

屋上では照り返しで靴底まで熱くなる。
天井裏では汗が目に入り、ライトは曇る。
機械室では風がなく、息を吸っても熱い。
それでも続けてしまう理由は一つ。

「今日の現場は今日終わらせたい。」

責任感があるからです。
でも皮肉なことに、熱中症で倒れる人ほど責任感が強いのです。

メンテナンス業は「暑い仕事」ではない

暑いだけなら、日陰へ逃げれば済みます。
でも、メンテナンス業は違います。
逃げられない場所で仕事をする職業です。

現場別・熱中症危険度

現場危険度現場でよくある本音
屋上の室外機交換★★★★★「靴底まで熱い…でもあと1台。」
天井裏の点検・修理★★★★★「点検口から降りるのが面倒だから、このままやろう。」
ボイラー・機械室★★★★★「風がない。息を吸っても熱い。」
工場設備のメンテナンス★★★★☆「汗が止まらない。でも工程は止められない。」
屋外巡回点検★★★☆☆「今日はまだマシ。」←一番危ない思い込み

熱中症は、暑さだけで起きるわけではありません。
「もう少し頑張ろう」という判断が重なることで起こります。

熱中症で倒れる人には共通点がある

熱中症になる人は、体力がない人でしょうか?

いいえ。

年齢でしょうか。

それも違います。

仕事ができる人ほど危ない。

これが現場の現実です。

なぜなら、

  • 元請に迷惑をかけたくない。
  • 今日中に終わらせたい。
  • 約束した納期を守りたい。

そんな責任感があるからです。

でも、その責任感が、自分の体を後回しにしてしまいます。

あなたはいくつ当てはまりますか?

行動危険度
「あと30分だけ」と思う★★★★★
昼休憩を削る★★★★★
水は飲むが塩分は意識しない★★★★☆
一人で現場へ行くことが多い★★★★★
「毎年大丈夫だから今年も平気」★★★★★

一つでも当てはまるなら注意。
全部当てはまるなら、

去年まで運が良かっただけかもしれません。

「あと30分」をなくす熱中症対策

熱中症対策は、気合いではありません。

「あと30分」をなくす仕組みづくりです。

対策なぜ必要か
のどが渇く前に水分・塩分を補給する脱水と電解質不足を防ぐ
30~60分ごとに日陰や冷房のある場所で休憩する深部体温の上昇を抑える
一人作業では定期的に連絡を入れる異変に早く気付いてもらえる
「あと少し」で作業を延長しない判断力の低下を防ぐ

現場を止める勇気も、プロの技術です。

プロは「もしも」にも備えている

どれだけ対策をしても、熱中症を100%防ぐことはできません。
だからこそ、備えが必要です。

仕事中に発症した熱中症は、業務との因果関係が認められれば、労災保険の対象となる場合があります。

フリーランスが労災保険の特別加入制度を利用していれば、
一定の要件のもとで補償を受けられるケースがあります。

「自分は倒れない。」

そう思っている人ほど、一度考えてみてください。

本当に備えている人は、安全対策だけで終わりません。

万が一働けなくなったときのことまで考えています。

まとめ

熱中症で失うのは、体力ではありません。

  • 現場が止まる。
  • 売上が止まる。
  • 元請に迷惑がかかる。
  • 信用を失う可能性がある。

フリーランスは、自分が休んでいる間も現場は動き続けます。
代わりの職人が入り、その人が評価されれば、次の仕事につながることもあります。
だからこそ、無理をすることがプロではありません。

「あと30分」をやめられる人が、長く現場で生き残る人です。

そして、本当のプロは「今日の現場」だけではなく、「もしもの備え」まで考えています。
熱中症対策とあわせて、労災保険という備えについても、この機会に見直してみてはいかがでしょうか。

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