公開日:2026年7月31日
ID:24012

この記事はこんな方におすすめです
はじめに
造園業と狩猟(有害鳥獣捕獲等)を兼業または季節で切り替えている事業者への適切な労災指導の正解は「両方加入」です。
労災保険(特別加入)は作業区分が明確に分かれており、片方のみの加入ではもう一方の作業事故で労災が下りないリスクがあります。
区分が合っていないと、万が一の事故で労災給付が下りません
地域によっては、春から秋は造園業(庭木剪定・緑地管理)を営み、冬場は狩猟や有害鳥獣捕獲事業に従事するといった「季節ごとのマルチワーク」を行う事業者が多く存在します。
協会や団体の窓口で相談を受ける際、事業者が「一人親方や特定作業者の労災保険にどれか一つ入っていれば、どちらの仕事も守られる」と誤解しているケースが少なくありません。
しかし、国の労災保険(特別加入制度)において、両者はリスクの性質が異なるため業種区分が明確に分かれています。
制度上、1つの事業区分で両方のリスクをカバーすることはできません。
区分が合っていないと、万が一の事故で労災給付が下りません
団体の指導・相談業務において最も警戒すべきは、「実際の作業内容」と「加入している特別加入の区分」が一致しないまま事故が発生することです。
事故が発生した際、申請した業種区分と異なる作業中の事故と判断されると、労災給付(療養給付や休業補償等)が一切支給されないリスクが生じます。
【例:事故時に労災が下りないケース】
ケース1:「造園業」の特別加入のみで狩猟中に被災
冬場の有害鳥獣捕獲作業中(わな設置や獲物の運搬など)にケガをしても、造園業の労災保険からは給付が下りません。
ケース2:「狩猟関係」の特別加入のみで造園作業中に被災
春場の剪定作業中や高所作業中に転落事故が起きても、狩猟の労災保険からは給付が下りません。
このように、不適切な区分での加入放置は、被災した事業者やその家族の生活を著しく脅かすだけでなく、適切な指導を行っていなかった団体側の管理責任やコンプライアンス上の問題にも波及しかねません。
どちらの業務も行う事業者には「両方加入」の案内が正解です
季節によって仕事を切り替えている事業者や、双方の業務を兼業している事業者に対しては、「造園業」と「狩猟」のそれぞれの区分で特別加入を行う「両方(複数)加入」を案内することが正解です。
それぞれの区分で加入(承認)手続きを完了させておくことで、どちらの時期・現場で事故が起きても正しく補償を受けることができます。
協会や団体として正しい制度の仕組みを把握し、会員事業者へ「両方加入」の必要性を周知・指導することが、地域の事業者の安全と事業継続を守ることに繋がります。
まとめ
- 造園業と狩猟は、労災保険(特別加入)上の業種区分が全く異なる
- 区分の異なる作業中の事故は労災が下りないため、団体として「両方加入」を周知
- 指導するのが正解 ・年間を通じた事業者の安全とコンプライアンスを守るための正しい案内が不可欠
当組合では、さまざまな業種の特別加入手続きを取り扱っております。
「団体の会員から兼業時の労災加入できる組合を探している」 「造園と狩猟の両方入れるか?」など労災特別加入に関するご質問は、ぜひ当組合までメールにてお声がけください!
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。



