本当に守れてる?福祉とデリバリーを兼業するフリーランスの労災保険

この記事はこんな方におすすめです

  • 福祉の仕事をフリーランスに業務委託している元請の方
  • フードデリバリーをしながら、福祉の仕事も掛け持ちしている方
  • 福祉と配送、片方の労災保険に入っていれば、両方の仕事が守られると思っている方
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はじめに

最近、福祉の仕事(ケアマネジャー業務や福祉用具の提案、健康指導など)をしながら、スキマ時間にフードデリバリー(配送業)を掛け持ちするマルチワーカーのフリーランスさんが増えているのをご存じですか?

「福祉の仕事で労災保険に入っているから、配達中の交通事故も守られるよね?」

もし、そんな風に思っていたら…

実はとても危険な「落とし穴」があるんです。

業務を依頼する元請事業者さまにとっても、大切なパートナーの安全を守るために絶対に知っておくべき重要なルール。

今回は、福祉とデリバリーを兼業する方の正しい労災保険の選び方について、にお話ししますね。

フードデリバリー×福祉フリーランスの働き方とは

福祉の仕事をフリーランスとして受託する働き方には、直接の身体介護を伴わないものがたくさんあります。

例えば、居宅介護支援(ケアマネジャー)として利用者のケアプランを作成したり 、福祉用具レンタル会社から業務委託を受けて高齢者の方に合う車いすや介護ベッドの適合調整を行ったり、地域包括支援センターからの依頼でシニア向けの介護予防体操を指導したりするお仕事です。

これらのお仕事は日中のデスクワークやアポイント訪問が中心。

そのため、「介護事務の繁忙期を避けてスキマ時間にデリバリーをする」といった、スケジュールに合わせたハイブリッドワークを選ぶ方が増えています。日中は頭とコミュニケーションを使い、夕方や週末はデリバリーで体を動かすという働き方はバランスが良いのですね。

元請事業者さまとしても、このような柔軟な働き方をする方に業務を依頼する機会が、今後さらに増えていくのではないでしょうか。

フードデリバリーと福祉の仕事はどの労災保険に入ればいい?

「もしものケガに備えて国の労災保険に入りたい!」と思ったとき、福祉とデリバリーでは選ぶべき区分がまったく異なります。

まず福祉の仕事ですが、作業内容によって国の定める区分が2つに分かれます。

直接的な身体介護を行わない場合「特定フリーランス事業」の区分になります。

仕事の例

  • 居宅介護支援(ケアマネジャーのケアプラン作成など)
  • 福祉用具の適合調整や貸与、販売
  • 介護予防支援やシニア向け健康体操・予防指導の講師
  • 福祉関連の相談業務、各種コンサルティング

直接的な身体介護を行う場合「介護作業従事者」の区分になります。

仕事の例

  • 訪問ヘルパー(入浴、排せつ、食事、着替えなどの身体介助)
  • 理学療法士や作業療法士などによる機能訓練の実務
  • 訪問看護における看護実務

一方、自転車や原付、軽自動車を使って行うフードデリバリーは、福祉の区分とは異なります。

フードデリバリー(配送業)を行う場合「個人貨物運送業者等(配送業)」の区分になります。

仕事の例

  • 自転車や原付バイクでのフードデリバリー(各種配達アプリなど)
  • 軽自動車(黒ナンバー)での宅配便やネットスーパーの配達

このように、行う作業によって入るべき国の労災区分は厳密に決められているのです。

フードデリバリーと福祉の仕事を兼業するなら、どこに入ればいい?

ここで、一番誤解しやすいポイントです。 「福祉の仕事で『特定フリーランス』の労災保険に加入しているから、デリバリー中の交通事故も補償されるよね?」というのは、大きな間違いです!

それぞれの業務リスクに備えるためには「配送向け」と「福祉」の両方の労災保険(特別加入)へ加入することが必要となります。

国のルールでも、異なる種類の事業や作業を兼業している場合は、双方で特別加入をすることで、それぞれの仕事中の事故に対して確実に労災の適用を受けられると認められています。

これで初めて、どちらの仕事中のアクシデントからも完全に守られる、フリーランスのための強固な「盾」が完成するのです。

まとめ

福祉とデリバリーという、時間を有効に使える素晴らしいハイブリッドワークだからこそ、万が一のときに「せっかく保険に入っていたのに補償が下りない!」という悲しい事態は絶対に避けたいですよね。

仕事を委託する元請事業者さまにとっても、パートナーのフリーランスの方が正しい区分で国の労災保険に加入しているかを確認し、必要に応じてダブル加入を促すことは、コンプライアンスや現場の安全管理を揺るがす「労災の落とし穴」を防ぐために極めて重要なステップとなっています 。

「うちの委託先のフリーランスさんの場合は、どの区分で加入すればいいの?」 など気になる方は、フリーランス保険組合にどうぞメールでお問い合わせください。

福祉(直接的な身体介護を行わない)の仕事はこちら

配送の仕事はこちら

ご注意:この記事は2026年8月5日時点の情報に基づいて書かれています。
時間の経過により内容が変更されている可能性がありますので、ご利用の際は必ず最新の情報をご確認ください。
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