お灸教室でやけど!講師の労災保険は?お灸の指導中に起こる事故と補償を解説

この記事はこんな方におすすめです

  • お灸教室やセルフケア講座を開催している方
  • お灸の実演中にやけどをした場合の補償が気になる方
  • 講師として労災保険への加入を検討している方
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はじめに

お灸教室で指導中に、講師自身がやけどをしてしまったらどうなるのでしょうか。


お灸を扱う仕事には、火や熱による事故のリスクがあります。


この記事では、お灸教室で起こり得る事故と、フリーランス講師が知っておきたい労災保険について解説します。

お灸教室で起こり得る事故とは?

お灸教室やセルフケア講座では、参加者にお灸の使い方を説明したり、実際にお灸を使って指導したりします。

講師は参加者の様子を確認しながら指導するため、自分自身の安全確認がおろそかになってしまうこともあります。

また、お灸の実演だけでなく、教室の準備や片付け、出張先への移動中などにも、思わぬ事故が起こる可能性があります。

お灸教室で考えられる事故

仕事内容考えられる事故
お灸の実演熱いお灸に触れて指をやけど
使用済みのお灸の片付け熱が残った器具に触れてやけど
教室の準備備品を運んでいるときに転倒
セルフケアの実技指導無理な姿勢で身体を痛める
出張教室への移動交通事故によるけが

例えば、参加者にお灸の使い方を説明しているとき、誤って熱い部分に触れて指をやけどしてしまうケースが考えられます。

軽いやけどであれば仕事を続けられることもありますが、症状によっては医療機関での治療が必要になったり、しばらく施術や指導ができなくなったりする可能性もあります。

特に、手や指を使う機会が多いきゅう師にとって、けがによって仕事ができなくなることは収入にも影響します。

ポイント|教室の準備や片付けにも注意
お灸教室では、指導中だけでなく準備や片付けにも事故のリスクがあります。
仕事中のけがに備えることは、フリーランスとして安心して活動を続けるために大切です。

お灸教室でやけどをしたら労災保険は使える?

会社に雇用されている方と異なり、フリーランスは原則として通常の労災保険の対象にはなりません。

しかし、一定の条件を満たして国の労災保険に「特別加入」することで、仕事中のけがなどについて補償を受けられる制度があります。

はり師・きゅう師についても、2021年4月から労災保険の特別加入制度の対象となっています。

ただし、お灸教室での講師業務が補償対象となるかは、加入区分や実際の仕事内容によって異なります。

講師の働き方によって確認が必要

お灸教室の講師といっても、さまざまな働き方があります。

働き方確認したいポイント
施術所を運営しながらお灸教室を開催あはき業の事業に含まれる業務か
企業から依頼を受けて講師を担当業務委託契約の内容と加入区分
自分で参加者を募集して教室を開催教室の事業内容と加入要件
お灸の施術は行わず講師活動のみ特別加入の対象となる事業か

例えば、きゅう師として施術所を運営しながら、健康づくりの一環としてお灸教室を開催している方もいるでしょう。

一方、施術は行わず、企業や施設から依頼を受けてセルフケア講座を担当している方もいます。

このように、同じ講師業務でも、仕事の内容や契約形態によって確認すべき加入区分が異なります。

労災保険で受けられる主な補償

業務上の事故として認められた場合、次のような給付を受けられることがあります。

給付の種類主な内容
療養(補償)等給付けがの治療に必要な給付
休業(補償)等給付所定の要件を満たす休業4日目からの給付
障害(補償)等給付けがが治った後、一定の障害が残った場合の給付

例えば、お灸の実演中に講師が手をやけどし、医療機関で治療を受けることになった場合、補償対象の業務による災害と認められれば、療養に関する給付を受けられます。

さらに、けがによって仕事ができず、休業給付の要件を満たした場合には、休業4日目から給付を受けられる可能性があります。

ただし、労災保険に加入しているからといって、すべてのけがが自動的に補償されるわけではありません。

注意|労災認定は労働基準監督署が判断します

お灸教室での講師業務が加入した制度の補償対象であることに加え、事故と業務との関係なども確認されます。最終的に労災保険の給付対象となるかは、労働基準監督署が判断します。

参考となる公的資料

厚生労働省では、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の特別加入について案内しています。

参加者がやけどをした場合も労災保険で補償される?

お灸教室では、講師自身だけでなく、参加者がやけどをしてしまう可能性もあります。

例えば、参加者がお灸の扱いに慣れておらず、熱い部分に触れてしまったり、お灸を外す際にやけどをしてしまったりするケースが考えられます。

このような場合、講師自身の労災保険で参加者の治療費などを補償できるのでしょうか。

講師の労災保険と参加者への補償は別

労災保険は、基本的に加入者本人の仕事中のけがや病気などを補償する制度です。

そのため、講師が加入している労災保険で、参加者のけがや講師が負う賠償責任まで補償されるわけではありません。

事故の内容講師自身の労災保険
講師がお灸の実演中にやけど業務災害として認められれば補償対象
講師が準備中に転倒業務災害として認められれば補償対象
参加者がお灸でやけど講師自身の労災保険では補償対象外
講師の不注意で参加者がけが講師自身の労災保険では賠償責任を補償しない

参加者への事故には賠償責任保険などを検討

万が一、講師の不注意によって参加者がやけどをした場合、状況によっては講師が損害賠償責任を負う可能性があります。

こうしたリスクに備えるためには、労災保険とは別に、講師業務に対応した民間の賠償責任保険などを検討することが大切です。

ただし、賠償責任保険も契約内容によって補償範囲が異なります。お灸を使った実技指導やセルフケア教室での事故が対象になるか、事前に確認しておきましょう。

ポイント|備える対象を分けて考えよう
講師自身の仕事中のけがに備えるのが労災保険です。一方、参加者への損害賠償に備えるには、別の保険が必要になる場合があります。それぞれの補償内容を理解しておくことが大切です。

まとめ

お灸教室やセルフケア講座では、講師自身がやけどや転倒などの事故に遭う可能性があります。

フリーランスとして活動する方は、自分の仕事内容が労災保険の特別加入対象となるか、事前に確認しておくことが大切です。

安心して教室を続けるためにも、万が一の事故に備えておきましょう。