柔道整復師の開業準備 労災保険も忘れずに

この記事はこんな方におすすめです

  • 接骨院・整骨院を開業したばかりの柔道整復師の方
  • 独立をきっかけに労災保険への加入を検討している方
  • 「売上が安定してから加入すればいい?」と迷っている方
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はじめに

開業したばかりの時期は、家賃や設備など何かとお金がかかるもの。「労災保険はもう少し後でもいい?」と迷う方へ、開業時に考えておきたい備えを解説します。

開業すると会社員時代の労災はどうなる?

勤務していた接骨院から独立し、自分の接骨院を開業した柔道整復師の方もいらっしゃると思います。

ここで知っておきたいのが、会社員や従業員として働いていたときとの違いです。

雇用されて働く労働者は、原則として勤務先の労災保険の対象になります。

しかし、独立して自分で事業を行うようになると、事業主本人は原則として通常の労災保険の対象にはなりません。

そこで、一定の要件を満たすフリーランスなどが利用できるのが「労災保険の特別加入制度」です。

柔道整復師も一定の要件を満たせば、特別加入によって仕事中などのけがに備えることができます。

「これまで勤務先で労災に入っていたから、独立後もそのまま対象になる」と考えないよう注意しましょう。

開業したばかりでも仕事中のけがは起こる

「まだ開業したばかりで患者様もそれほど多くないから、けがのリスクも少ないのでは?」

そう考える方もいるかもしれません。

しかし、患者様の人数が少なくても、仕事を始めればけがをする可能性はあります。

柔道整復師の仕事では、

・患者様の身体を支える
・前かがみや中腰で施術する
・施術器具を準備・片付けする
・院内を清掃する
・往診や訪問施術のため移動する

など、さまざまな場面で身体を使います。

さらに開業直後は、施術だけでなく、院内の準備や片付けなどを一人で行うこともあるでしょう。

「開業したばかりだから事故は起こらない」とは限りません。

開業日から仕事が始まるのと同時に、仕事中のけがのリスクも始まります。

「売上が安定してから加入」でも大丈夫?

開業直後は、物件の費用や施術ベッド、機器、備品など、さまざまな出費が重なります。

そのため、

「まずは売上を安定させてから保険を考えたい」

と思うのも自然なことです。

ただし、労災保険は、加入していない期間に起きた事故について、事故のあとから加入して補償を受けることはできません。

たとえば、

「開業して3か月後に加入しよう」

と考えていたとしても、その3か月の間に仕事中の事故が起きる可能性はあります。

そのため、加入するかどうかを考えるときは、

「今の売上なら必要か?」

だけではなく、

「明日、仕事中にけがをして施術できなくなったら?」という視点から考えてみることも大切です。

開業時こそ自分が働けない場合を考えよう

一人で接骨院を開業した場合、自分自身が施術者であり、事業を動かす中心でもあります。

もし手や指、手首などをけがして施術ができなくなれば、治療だけではなく仕事にも影響する可能性があります。

特に開業したばかりの時期は、まだ経営が安定しておらず、長期間仕事を休むことが大きな負担になることも考えられます。

労災保険に特別加入し、仕事中のけがなどが労災と認められた場合には、治療に関する「療養(補償)等給付」の対象となります。

また、療養のため働くことができず、一定の要件を満たした場合には「休業(補償)等給付」を受けられる場合があります。

開業時には、物件や設備、集客など「事業を始めるための準備」に目が向きがちです。

その中に、「自分自身が働けなくなったときの備え」も加えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

接骨院・整骨院を開業すると、勤務していたときとは労災保険の扱いが変わります。

独立した事業主本人は原則として通常の労災保険の対象にはなりませんが、柔道整復師も一定の要件を満たすことで、労災保険に特別加入することができます。

開業したばかりでも、施術や準備、片付け、往診など、仕事を始めればけがのリスクがあります。

「売上が安定したら考えよう」ではなく、開業時に必要な準備のひとつとして、自分自身の備えについても一度考えてみましょう。

「開業したばかりでも加入できる?」「自分の働き方は対象になる?」など、ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にメール窓口までお問い合わせください。