女性向け鍼灸、施術者の体調が悪い日はどうする?

この記事はこんな方におすすめです

  • 女性の体調に特化した鍼灸院・サロンを営む方
  • 生理痛や更年期などの悩みに対応する鍼灸師の方
  • 自分が体調を崩したときの補償について知りたい方
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はじめに

「患者さんの体調には気を配っているけれど、自分の体調は後回し」

そんなことはありませんか?

女性の体調に特化した鍼灸では、生理に伴う不調や更年期の悩みなど、さまざまな相談を受けることがあります。

しかし、施術者自身が体調を崩してしまうこともあります。

今回は、鍼灸師自身の体調不良と仕事中のケガの違いから、労災保険で補償される範囲を考えてみましょう。

① 女性の不調をケアする自分が、体調を崩したら?

女性の体調に特化した鍼灸院では、生理に伴う不調、妊娠期の身体の変化、更年期の悩みなど、幅広い相談を受けることがあります。

患者さんの身体の状態を確認しながら、施術内容や姿勢、室温などに配慮することもあるでしょう。

一方で、施術者自身の体調はどうでしょうか。

「今日は少し体調が悪いけれど、予約が入っているから休めない」

一人で鍼灸院を運営していると、予約変更の連絡や売上への影響が気になり、休むことをためらう場合もあります。

特に、施術者自身も生理に伴う不調や更年期症状などを経験することがあります。

ただし、ここで知っておきたいのが、体調不良と労災保険の関係です。

体調不良・ケガの例労災保険との関係
生理痛で施術を休む通常は労災保険の対象外
更年期症状で体調が悪い通常は労災保険の対象外
仕事中に転倒して手首を負傷対象となる可能性がある
施術中の業務に起因して疾病を発症業務との因果関係などをもとに判断

労災保険は、体調不良なら何でも補償する制度ではありません。

仕事が原因で発生したケガや病気などが、一定の要件のもとで補償対象となります。

そのため、仕事とは関係のない体調不良に備えることと、仕事中の事故に備えることは、分けて考える必要があります。

② 妊婦さんへの施術中にケガをしたら?

女性向け鍼灸では、妊娠期の方への施術を行うこともあります。

身体の状態に合わせて施術姿勢を工夫したり、ベッドへの移動を見守ったりするなど、通常とは異なる配慮が必要になる場面もあるでしょう。

例えば、次のようなケースです。

  • 施術ベッドの位置を調整する際、腰を痛めた
  • 施術用のクッションを運ぶ途中、足を滑らせて転倒した
  • 患者さんの姿勢を補助しようとして、手首を痛めた
  • 施術室の準備中、備品につまずいて足を負傷した

こうした事故は、女性向け鍼灸に限らず起こり得ますが、患者さんの身体の状態に配慮する仕事だからこそ、自分自身の動作にも注意が必要です。

仕事中の事故によるケガは、労災保険の対象となる可能性があります。

患者さんの状態と、自分のケガの補償は別の話

妊婦さんへの施術中に発生した事故だからといって、特別な労災給付が用意されているわけではありません。

施術者自身のケガについて、業務との関係や事故の状況などをもとに判断されます。

また、患者さんにケガをさせてしまった場合の損害賠償は、施術者自身の労災保険とは別の問題です。

患者さんの安全を優先することはもちろん、自分自身が無理な姿勢や動作をしていないか確認することも大切です。

患者さんへの配慮が、自分の身体への無理につながらないようにしましょう。

③ 女性向け鍼灸院も、労災保険で備えられる?

「自分で鍼灸院を開業しているから、労災保険には入れない」と思っていませんか?

実は、フリーランスのはり師・きゅう師も、一定の要件を満たせば国の労災保険に特別加入できます。

2022年4月から、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師が行う事業が、労災保険の特別加入の対象に追加されました。

女性の体調に特化した鍼灸院であっても、資格や事業の内容、働き方などが要件に合えば、特別加入を検討できます。

特別加入が認められ、対象となる業務中の事故などでケガをした場合、次のような給付を受けられる可能性があります。

給付の種類主な内容
療養(補償)等給付対象となるケガや病気の治療に関する給付
休業(補償)等給付療養のため働けず、一定の要件を満たした場合の給付
障害(補償)等給付治ゆ後に一定の障害が残った場合の給付

ただし、仕事中のケガや病気であっても、必ず給付を受けられるとは限りません。

事故状況や業務との因果関係、加入内容、給付要件などに基づいて判断されます。

また、休業に関する給付は原則として休業4日目以降が対象となり、実際のサロンの売上がそのまま補償されるものではありません。

体調不良への備えと、仕事中のケガへの備え。どちらも、鍼灸師として長く働くために大切です。

例えば、仕事と関係のない病気による休業には、労災保険以外の備えを考える必要があります。

一方、施術中や施術準備中の事故に備える方法として、労災保険の特別加入制度があります。

労災保険の対象範囲を確認しましょう

特別加入の対象となるのは、承認された事業に関する一定の業務や通勤中の災害などです。

鍼灸以外の美容サービスや物販などを行っている場合は、すべての業務が同じように補償されるとは限りません。

加入する際は、実際の仕事内容を具体的に伝え、補償対象となる範囲を確認しましょう。

制度の詳細は、厚生労働省の公式資料でも確認できます。

厚生労働省|あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の皆さまへ(労災保険の特別加入)

まとめ|患者さんの健康を支える自分にも目を向けて

女性の体調に特化した鍼灸では、患者さん一人ひとりの身体の状態に寄り添うことが大切です。

しかし、施術者自身が体調を崩したり、仕事中にケガをしたりする可能性もあります。

労災保険は、すべての体調不良を補償する制度ではありません。仕事に起因するケガや病気などに備える制度です。

日頃の体調管理とあわせて、自分の働き方に合った補償を確認しておきましょう。

女性の健康を支える仕事だからこそ、施術する自分自身の健康も大切に。

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