利用者を支えて腰に激痛!機能訓練指導員の労災は?

この記事はこんな方におすすめです

  • デイサービスや高齢者施設で機能訓練指導員として働く方
  • 利用者の歩行や立ち上がりを補助することがある方
  • 腰や手首を痛めたときの労災保険が気になる方
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はじめに

「利用者が転びそうになったら、とっさに支えてしまう」

デイサービスや高齢者施設で働く機能訓練指導員なら、そんな場面を想像できるのではないでしょうか。

利用者の安全を守ろうとした結果、自分が腰や手首を痛めてしまうことも考えられます。

今回は、あん摩マッサージ指圧師などが機能訓練指導員として働く際のケガと、労災保険について紹介します。

① 利用者を支えた瞬間、自分の腰に激痛が!

機能訓練指導員の仕事は、利用者に運動を教えるだけではありません。

立ち上がりや歩行の補助など、利用者の身体を直接支える場面もあります。

例えば、こんなケースです。

歩行訓練中、利用者が突然バランスを崩した。

転倒を防ごうと、とっさに身体を支えたところ、腰に強い痛みが走った。

翌朝になっても痛みが引かず、予定していた施術ができなくなってしまった。

利用者を守ろうとする動作が、自分の身体に大きな負担をかけることもあります。

ほかにも、機能訓練の現場には次のようなリスクがあります。

仕事中の場面考えられるケガ
利用者の立ち上がりを補助腰を痛める
歩行訓練中に身体を支える手首や肩を痛める
訓練用の器具を運ぶ足や指を負傷する
利用者に付き添って移動するつまずいて転倒する

どれも、特別な作業ではありません。毎日の仕事の中で起こり得ることです。

利用者の身体を支える仕事だからこそ、自分の身体にも負担がかかることを忘れてはいけません。

② 「少し腰が痛いだけ」でも労災になる?

機能訓練の仕事で腰を痛めても、「いつもの腰痛だから」と我慢してしまう方もいるかもしれません。

しかし、仕事中に発生した腰痛も、状況によっては労災保険の対象となる可能性があります。

ここで大切なのが、いつ、どのような動作で痛みが発生したのかという点です。

腰痛の状況確認したいポイント
利用者を支えた瞬間に激痛が走った突発的な出来事や身体への負荷
毎日の補助作業で徐々に腰が痛くなった作業内容・期間・負担の程度
以前から腰痛があり、仕事中に悪化したもともとの症状と業務との関係

腰痛の場合、単に仕事中に痛くなったというだけで、必ず労災と認められるわけではありません。

突発的な出来事による腰痛なのか、長期間の業務負担によるものなのかなど、発症状況や医学的な所見を踏まえて判断されます。

腰を痛めたら、無理をして仕事を続けないこと

痛みが出た日時、作業内容、身体にどのような負担がかかったかを記録しておきましょう。

必要に応じて医療機関を受診し、仕事中のどのような動作で痛みが生じたのか、医師に具体的に伝えることも大切です。

また、あん摩マッサージ指圧師にとって、腰だけでなく手首や指のケガも仕事に影響します。

機能訓練の仕事はできなくても、施術院の予約は入っている。そんな状況になることも考えられます。

小さなケガに見えても、仕事への影響は小さいとは限りません。

③ 施設の仕事も、自分の施術もできなくなったら?

フリーランスのあん摩マッサージ指圧師の中には、デイサービスで機能訓練を担当しながら、別の日には自分の施術院で働いている方もいるでしょう。

例えば、週3日はデイサービス、残りの日は訪問施術という働き方です。

もし施設で腰を痛めたら、どうなるでしょうか。

  • 施設での機能訓練を休まなければならない
  • 訪問施術の予約を変更しなければならない
  • 治療や通院のために仕事の時間が減ってしまう

一度のケガが、複数の仕事に影響することもあります。

そこで知っておきたいのが、国の労災保険の特別加入制度です。

企業などから業務委託を受けて働くフリーランスは、業務内容や加入要件によって、労災保険に特別加入できる場合があります。

特別加入している方が、補償対象となる業務中にケガをした場合、要件に応じて次のような給付を受けられる可能性があります。

  • 療養(補償)等給付:ケガの治療に関する給付
  • 休業(補償)等給付:療養のため働けず、一定の要件を満たした場合の給付
  • 障害(補償)等給付:治ゆ後に一定の障害が残った場合の給付

ただし、施設での機能訓練業務が特別加入の対象になるかどうかは、実際の仕事内容や働き方などによって異なります。

また、休業に関する給付は、仕事を休んだ日すべてに支給されるものではありません。特別加入では、休業4日目以降などの要件があります。

機能訓練指導員として働く方は、業務内容の確認を

あん摩マッサージ指圧師の資格を持っていても、施設で行う機能訓練業務が、そのまま「あはきの施術業務」と同じ扱いになるとは限りません。

また、施設に雇用されている場合は、原則として勤務先の労災保険の対象です。

業務委託で働く場合は、仕事内容や契約・就労実態を確認したうえで、適切な加入区分を判断する必要があります。

制度の詳細は、厚生労働省の公式サイトでも確認できます。

厚生労働省|フリーランスの労災保険特別加入について

まとめ|利用者を支える自分の身体も大切に

デイサービスや高齢者施設での機能訓練は、利用者の日常生活を支える大切な仕事です。

しかし、利用者を支えようとしたとっさの動作で、自分がケガをしてしまうこともあります。

特にフリーランスとして複数の仕事をしている方は、一度のケガが施術や収入に影響する可能性もあります。

日頃から無理のない介助方法や安全な作業環境を意識するとともに、仕事中のケガに備える制度も確認しておきましょう。

利用者の「歩ける明日」を支えるために、自分自身の「働ける明日」も守りましょう。

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